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「蓮姫」
~蓮姫~番外編

暁人side 万年蝋の姫 ~【終】~

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 暁人は馬を走らせて皇宮から白吹の管轄の地域へと入る。
 まっすぐに過去一回した言ったことのない椎名の家を目指して馬をなおも走らせた。

 白吹の家の近くだが、森の中へ少し入った存在を隠すように建てられたその家。
 門番はやっぱりいて、承諾を取らないと入れないようだった。

 「―――すいません、ここを通れるのは白吹と椎名の者だけなのです」
暁人を烏摩の当主だと分かっているようで、門番は申し訳なさそうに言う。
「椎名……椎名珠愛を呼んでくれ」
「……珠愛様ですか……、分かりました。 少々お待ちください」
門番は消えていく。
 心臓が煩いが、こんなのは何ともない。―――ただ、後は言うだけなのだから。 次に考えるのは、「会わない」と彼女が告げた時の場合だ。
 どうしても会わないというのなら、乗り込んでやろうか。 それとも大声で叫んでやろうか。
 生憎、自分には皇帝のように言っても平気なタイプらしい。 羞恥は持ち合わせていないようだ。―――自分に感謝する。
 「すいません、会いたくないとおっしゃっていまして……」
「分かった。 ならここで言う」
「―――え、烏摩様!?」

 門番をおいて、暁人は大きく息を吸った。

 
  「珠愛! 聞いてるか! 聞くのが嫌でも聞いてもらう!」
声を張り上げて家まで響くように。 少しだけざわついた雰囲気になったのがわかって、暁人はもっと声を大きくした。
「俺はお前に言いたいことがあってここまで来た。 俺に会ってくれねえか」
返答がないのは分かっている。 だから、続けた。

 「お前が好きだ」

 単刀直入に言った言葉に、慌てているのは門番の二人である。 顔つきは怖いが、美形という分類に入る―――あの烏摩の当主が―――今ここで、告白というものをしているのだから。
 「お前は特別らしい。 俺を少なくとも、お前だけは変えた。 ―――嘘だと思うなら、何か言い返してえなら、ここまで来い。 俺は、何を言われようとお前が好きだ」

 「女と一緒になるくらいなら死んだほうがマシだと思ってた。 だが、お前だけは特別だって言える!!」

 「出てくるまでいくらでも言ってやるからな。 お前が好きだ、珠愛」

 三回目、口を開こうとしたとき―――彼女は現れた。
 登場の仕方も刺客らしく兵の上から、焦ったように慌てたように、こっちに向かってくる。
 あなたたちは中へ入っていて!
そうに、門番に言うと―――珠愛に暁人は手を引かれて、誰も人にない刺客になる塀の影まで連れて行かれた。

 「――――――…まず、何から言っていいのか分からないわ」
おもむろに、珠愛は呟くが―――その頬は赤い。
「あなた、よくあんなに恥ずかしいことができるわね。 私は耐えられないわよ」
「だから、出てきたんだろ」
珠愛の言葉に、暁人は笑う。
「――――――そうね」
「何か、言いてえことがあるのか。 俺はさっき言った通りだぞ。 お前が好きだ、お前は特別だ。 お前と会わなくなってはっきり分かった。 お前は他の女にみてえに、俺の外見で判断しないで……・ちゃんと“俺”を見る。 刺客でもなんでもいい。 俺は“お前”が好きだ」

 そう連ねた言葉に、目の前の彼女は―――ぼろぼろと涙をこぼし始める。

 自分でも訳が分からないという表情で涙を拭いながら呟く。
 「何を言ったらいいのか、やっぱり分からないわ」
感情がない、というのはこういうところに出てくるらしい。 とっさに浮かぶ自分の感情がわからないらしく、ただ流れる涙を拭っている。
 「聞きてえのは一つだけだ、―――それに答えろ、な?」
「―――ええ」
「お前は俺をどう思ってる?」

 その言葉に、妙な緊張感が張り詰める。
 やけに心臓が五月蠅(うるさ)い。



 「―――……好きよ…!、……やっぱりあなたは私の中に入り込んで居座るのね」

 その言葉に、暁人は笑みを浮かべる。

 「居座るか……まあ、居座ってるなら悪くねえかもな」
そうやって暁人は言うと、珠愛の髪の毛の触れる。
「やっぱり、お前は違うみてえだ。 ―――触っても嫌じゃないしな?」
暁人の言葉に、珠愛はしばらく無表情になったあと、と赤面した。

 「珠愛」


 「―――…なに?」


 「好きだ」


 触れるような口づけは―――過去の嫌悪するものとは比べ物にならないくらいに―――甘いものだった。
 やっぱり、珠愛は違う。


 「……私も」
 「……っ! ……そうか」


 女なんて嫌いだ。
 



 だが、ひとつだけ例外があるとしたら―――――――――――彼女だけは、特別で、好きだという事。 
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~ Comment ~

ご無沙汰です(^^ゞ

夏休み中は子ども達のお守りでなかなか時間が取れず、ようやく静かな毎日が戻ってきたので、まとめ読みをさせてもらいました(^^)

こうきましたか。
まさか暁人の恋の話とは思いませんでした(^^;
暁人が女性を見直したのは皇眞と知り合ったからなんでしょうね。
皇眞のそばにいる女性だから偏見無く彼女を見ることができたのかなと。
いろんな面で人に影響を与えられる皇眞のカリスマ性ってやっぱりすごいですね、って暁人の話でしたね。
あまり甘さの無いカップルになるような、でも案外二人の世界を作り上げそうな感じですね。

番外編も楽しいですね。
本編がヘビィだっただけに、何だかホッとしました(^^)

管理人です!

ながーい夏休みで更新する暇がありませんで
申し訳ございません。
そうしてなぜ、高宮が更新しようとすると、
緊急メンテナンスに入っているのでしょうか。
これで五回目くらい・・・・・・泣

忙しかったですが、再開いたしますよ。
誰も来ないとたかをくくっていましたら、結構訪問者がいてびっくりです。
申し訳ないような、嬉しいようなー。

鈍筆ですが、よろしくお願いします。


グランディアが更新するかもよ!


それではちらつかせて去りたいと思います☆

コメ返はまた時間のあるときに!

管理人、高宮でした~。

dada様へ!こめ返!遅くなってごめんなさい!

遅れてしまいまして、返信でございます。
いえいえ、ありがとうございます。
読んでくださって嬉しい限りです。

わたしの意図したところを理解してくださり飛び跳ねて喜んでおります。

時間がありましたら、他の子たちの番外編も書いてゆきます。
たのしみにしてくださいませ。

暁人はなんだかんだといいつつ、きっとふたりだけの世界をつくる気でしょうね、ハイ。
ヘビーな話ではなく、笑えて幸せになるようなその後のお話を
書けたらな!と!

また読んでくださいませ、待っております☆
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