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「グランディア国物語」
If Story1 わたしの君にうたう歌<エメロット編>

君の

 ←意欲がわきます・・・何か書きたい。 →グランディア、フィリップ編を執ります!


 手を引かれる。

 わたしが幼い頃、闇の世界が広がる度に逃げ込んだ、エメロットの家。
 彼がドアノブに手をかけて、ひとりだけで住むにはとても広い屋敷へと案内された。

 「…………………エメ、」

 ふたりきりになると、途端に怖くなる。

 わたしは、目の前のひとに何て言ったらいいかわからなかった。

 ふと、思う。


 彼のひとは、わたしのことを待っていてくれた様子だった。
 想いすら、わたしと同じなのだろうか。
 もし、同じだとしたら――彼はどんな想いで、自分のいない時間を過ごしてきたのだろう。

 死に際の、「幸せになって」という願いは果たされたのか。

 でも、あの様子では――果たされていないみたいだな。


 わたしの手を引く力の強さは、十九歳まで生きてきた弟子であるレシアに対するものではない。かつてのリシャーナに対するもので。それが、とてつもなく嬉しかった。


 「俺はもう、お前をレシアとしてなんか見ねえぞ。――何が弟子だ。……お前は、俺の―――っ」


 荒く吐き出すようにいった言葉はそこで止まる。


 「見なくていいよ。わたしは、リーシャ。……まだ、君の恋人だと思って、いいのかな」
「……お前のこと、レシアだけど、レシアに見れなくて困ってんだ。……どうしてくれる」


 こちらを向かないで、手を引いたままエメロットはそう言った。


 「とりあえず、俺は風呂入ってくる。――土も汗もそのままでお前ンとこ行ったんだぜ、このやろ。逃げるなよ。――あ、お前も一緒に入るか」
「―――こっ、この………!前世持ちだからは、初めてというわけじゃないが……!……い、一応はじめてなんだぞ!」
リシャーナとしては何回も経験済みだが、レシアとしては初めてであることは変わりない。――だが、エメロットは引かない。
「襲ったりしねえよ。……お前逃げるかもしれねエだろうが」
「………、」

 前科が多すぎる。何も言えない。
 ちょっとした拍子で逃げるかもしれないのは、わたし自身否めない。

 「ほら、黙りやがった。――何もしねエよ。ただ一緒に入るだけ」
「――……まあ、……わたしも随分と長い間眠っていたみたいだし……入らないと、いけない、かもしれない、けど……だな」
「―――文句は言わせねエけどな?……俺、一応、結構怒ってるわけだしよ」


 そうだと思っていたよ、とは口が裂けても言えない。

 リビングを通り過ぎて、風呂場へと向かう。
 風呂場に来た途端、軍服を恥ずかしげもなくばさばさと脱ぎ始めた。なんだかんだ言いつつ、本当に汗と土埃だかけの軍服は嫌だったらしい。

 「……っ」

 ぱっと視線を逸らす。
 以前と同じで同じではない。隆々とした筋肉質な巨躯はかわらないが、以前にもまして筋肉が増しているような気もするし、身体に残る傷痕も増えた。
 君はいくつも戦場を、その身で駆け抜けて来たのか。

 「―――あ?お前は脱がねえの?」
「まだ、……恥ずかしいというか、なんだか……」
「――…………服着ててもいいぜ」
「―――」

 自分も軍服を脱いで、下着の姿になる。

 浴室に先に入っていったエメロットは、なんとも堂々と身体を洗っていく。わたしは浴槽につかり、うたたとしながら彼のことを眺めていた。

 「お前も洗えば?」

 頬をくすぐるように顎と頬を撫でてくる。

 髪が濡れて張り付いている。ふっと笑んだ彼の目じりの下あたりに、うっすらと痣があった。

 「そうする、」

 エメロットと同様に身体を洗う。自分も数日と眠っていたのだ、綺麗にしたいのは同じである。洗っているうちに、なんだかどうでもよくなり下着も取り払って投げやった。


 「お前のそういうとこ、好きだぜ。潔いくせに、何で逃げんだろうなァ」
「――君のこと、好きすぎてどうしようもなくて、怖くなるんだよ……」
浴槽に手をかけて、歪めた表情のまま笑みを浮かべた。――この気持ちをなんといえばいいだろう。君のことが好きすぎて、わたしはどうしようもなくなる。駄目な女だ。精霊だったはずなのに、エメロットという人間にどろどろになるまで溺れてしまったに違いない。――そのまま、ざぶんと広い浴槽に使った。

 エメロットと向かい合うかたちで膝を抱える。目の前の彼は前髪を上へと掻き上げながら、艶っぽい笑みを浮かべた。

 「さあ、どっから話そうなァ」
「………」
「まずは、謝れよ。あれがあの時の最善だったとしても俺に何も言わねえで決めたこと。勝手に死んでいったこと。――お前に死なれた俺の気持ち考えろよ……」
低く掠れた声が、酷く辛そうな声を吐き出す。密室の浴室に響くその声が胸を打つ。
「……ごめん。君には悪いことをした」
「殊勝になったって許さねえぞ……。言う、ことあるだろ」
「……ごめん。……もう死なない。生きる。――また命は少なくなってしまったけれど、君のそばで少しでも長く生きられるように努力する……。たまにわたしの悪癖が出てしまうかもしれない……。けれど、いつものように君に連れ戻してほしい。迷惑をかけるどうしようもないわたしだけれど、君の気持ちがかわっていないなら……君のそばに、わたしをおいて」

 どんなにみっともなくていい。
 逃げてしまうわたしのどうしようもない癖を受け入れてくれるのはきっと君しかいない。
 たとえ他の人が当てはまったとしても、……わたしはエメロットだけでいい。

 「お前は、幸せになれと言いやがった。――……こいつとなら幸せになれると思った相手に死なれて、そいつからそんなこと言われるなんて――本当、ふざけてる。……お前が俺を幸せにしてくれよ。お前しかできねェんだよ」
「………………君は、わたしと一緒が幸せなのだと言ってくれるんだね。こんな、どうしようもない、わたしのそばが」

 涙があふれる。
 すき、だ。

 「…………ああ、決まってんだろ。お前でだって俺のことが好きなくせによ、リーシャ」
「ずいぶんと自信ありげに言うんだね」
「自信あるしなァ」
「………君はずるいよ、とても……」

 首を傾げたエメロットに自ら腕を伸ばす。

 「…………何もしねぇぞ、」
「君はずるいよ、それはないよ」

 ざぷ、と湯が跳ねる音がする。

 腕を彼の首にまわして、自ら口唇を重ねた。



 「君の目の前で死んでしまってごめん。――どれほど年月が経ってもわたしは君のことが好きすぎて、格好良いと思ってしまって、本当に盲目だよ。君を護れる力も今は何も持ってない。ただの、悪癖だけが残ってしまっている。けれど、…………好き、だよ」


 どうしようもない感情が溢れる。

 乱れる感情を抑え込んで、エメロットを見つめるが――悔しい。
 彼は余裕すら浮かべた表情で、わたしの言葉を待っている。


 怒っているのは健在らしい。


 すっと太い指先が首筋を撫でて、耳をくすぐり、唇をなぞる。

 「………っ……」

 はぁ、と掠れた吐息をこぼす。
 もうどうにでもなれ。君のそばにいられる許可がとれるならなんだってしてやろう。そう思っているのに、わたしはいとも簡単に目の前の君に翻弄される。
 なぞられたそれだけで肩がびくりと上がった。




―――――――――――――――Side Emerotto

 「……はぁっ……」

 怒ってる。本当に、怒っている。

 ――愛していた、いとおしいと想っていた。今もだけれど、あの時は本当に。最初に会った頃の台詞は「死にたい」だったし「死なせてくれ」だったし、死にたがりの上に、逃げたがりのどうしようもない奴だった。見えている世界は俺にも想像しかできなかったけれど、過酷な世界だったのだろう。生きる意味を見失ったと泣きながら死にたいと言っていた。
 役目の呵責に耐えきれず逃げだす、泣きだす――どうしようもない奴だったけれど。
 自分が疲れていることも気づかずに誰かを護ろうとするところもある。心を許した相手には甘えて来るし、猫のような距離の取り方をする。無条件で護りたがる。不器用でどうしようもなくて、悪いところがたくさんあるはずなのに、そんなところがいとおしく見えた。
 なのに、死んでいった。
 自分の腕の中で。

 死んで、かたちすら残らない。――リーシャという形見も何も残さずに、ひかりと消えた。

 彼女が人間ではないことを酷く実感した。


 死んでいった。


 俺の腕の中で、



生きたいと、泣いて笑いながら


―――――――――――――――――――――――死んでいった。


 頭の中が真っ白になった。自分が何を言っているかもわからない。絶望とはこういうことなのか。苦しいとは、辛いとは、悲しいとは―――酷く胸が引き裂かれそうになるこの感覚が苦しいというそれなのか。
 あの頃の痛みは忘れられない。
 恐怖だった。


 何をする気にもなれなかったし、気丈に振舞うことも一時期はできなかった。どれほど、大切な存在か彼女が生きていても俺にはわかっていた。
 だからこそ、どうしようもないリーシャでもいとおしかったし、面倒を見れるのは自分だけだと思っていたし、誰にも渡したくなかった。面倒を見るのだって、逃げる彼女を追う役目だって全部自分がやってやりたかった。
 亡くなって、もう一度実感した。


 本当に本当に大切だったのだ、と。


 彼女の片鱗すら残っていない。証も消え、彼女がいなくなってから見えていた精霊も見えなくなった。どうしようもなく焦がれ、けれど手に入れることのできない存在になってしまったのだ。


 そのことがどうしようもなく辛く――けれど、彼女以外の女をそばにおくなど、それこそ死んでもしたくはなかった。

 「俺は辛かったぜ。――お前に勝手に死なれて、お前以外の女と連れ添うなんてできるわけねえだろ。俺の仕打ちに比べれば、これくらいなんともねェだろ。――甘いよなあ?」
「……っふ、……ん」
肩をなぞり、背中をなぞった。

 涙目で息を吐き、大人しくされるがままにされているレシアは――俺が怒っているとわかっているらしかった。
 はぁ、と息をこぼしたレシア。
 朱に染まった頬と涙目の視線。

 いつまで経っても生殺しというわけにもいかないだろうし、そろそろ自分自身も限界になった。


 「歳とると意地が悪くなって困る。――いい、お前が俺のことを好きだっていうのもわかってるよ。もう勝手にいなくなるなよ。話してくれればどんなことだって受け止めてやる。受け止めてやりてぇんだ」
「……えめっ……」
艶美な声で自分の名前を囁くレシア。まだ敏感な部分などどこも触っていないのに、その肌に触れただけで過剰な反応を見せてくれる。

 唇を食むようにして重ねた。吐息を漏らしたレシアは、あの頃のリーシャと同じ仕草でそれに応えてきた。自分はリシャーナでもある、と言ってくれた彼女がいとおしい。レシアとして生きてきた年数もあるはずなのに、過去を選び取ってくれたことが。
 何を捨てるかを彼女は知っている。
 どちらかを選び取ることなどはできないということも。

 俺を選んだということなのだから、――それがとてつもなく、うれしくて。どうしようもない。

 「……んっ……、ふぁ……ッンん」
「―――ん、リーシャ、」

 口内まで探って、気が住むまでレシアを堪能する。抵抗もせずに応えてくれる彼女がかわいくて仕方がなかった。

 「お前、……レシアでははじめて、か」

 す、と肌に手を滑らせて囁く。

 「―――、」

 赤面して視線を逸らすレシア――一応の確認だ。そもそも、はじめてでいてもらわなければ困る。過去に経験をしたことがあるなどとのたまうことあるのなら、そいつを殺しに行かなければいけない。

 「ばあか、そうでいてもらわなきゃ困るっつうんだよ」
「上がるか」
ぐいっとレシアの身体を抱き上げて、簡単に立ち上がる。片手で支えると、浴室のドアを開け大きめのタオルをひったくると、レシアに渡してリビングをつっきって、自室へと向かった。

*・*・*

 ベッドへと横たえる。


 蒸気した頬。――微かに乱れる息。
 欲情を誘うその仕草は――自分のものだけであってほしい。あの頃も、いろんな男の目を惹いていた女。今も、美しいままいろいろな男を虜にしている少女。
 自分がとなりに立つには不釣合いなのはわかっている。
 それでも、――俺のそばに、その魂のまま同じ記憶を持ってやってきてくれたのならば。

 唇を重ねる。くすぐるような甘い嬌声も全て飲みこんで、舌を絡め取った。

 唐突に死なれたあの頃に比べれば――死ぬと告げてくれただけマシだと思う。そうして悔いなく生きると、生きたいと言っているだけで、幸せだった。

 俺の気も、知らねえで……ほんとに、お前って奴は。


 どうしようもなく、いとおしい―――。


 レシアの肌をなぞり、柔い身体を抱きしめる。ふわりと甘い匂いが香り、誘われるように首筋や胸元、腹部、脇腹、脚――いろいろなところに所有印をちりばめていく。
 赤い鬱血。――その痕が増えるたびに、征服欲に駆られる。加虐心はなんとか抑え、レシアが自分のものだと確かめた。

 「あ……っ、ぁ……っ、だめ……、」
「だめじゃ、ねえだろ。――痛みは、なくなったか」

 最初痛みで顔を歪めていたが、次第にその表情に赤みが増す。焦点があっていない瞳から涙の雫がこぼれ、開いた口からはひっきりなしに甘い声が落ちる。
 こくこく、と素直に頷くレシアに応じるように、ぐいと指で深くまで抉って、指を増やしていく。

 「ひぁ……アぁ……」
「我慢だ――もっと、痛いぞ。俺が、入ったらよ」

 耳元でしゃべると、びくりと身体が震える。聞こえているか、ちゃんと考えられているのか、もうわからない上体になっていそうだが、――レシアの内が蠕動する。
 レシアの中を彷徨う指を強く震わせる。息を詰まらせて、甘い声をこぼしたレシアがびくびくと身体を震わせて、ぐたりと弛緩した。

 「そのまま、力抜いておけ」
「――――んっ、……えめ…」
「―――く、」


 劣情が荒れ狂う。
 きっと痛がっても、たとえ嫌がっても――やめてはやれないのだろう。


 欲しくても、手に入れられなかったと諦めていた存在。死なれてしまっては、もうどうすることもできない、と。思っていた。
 奇跡、だ。
 今目の前に、リーシャがいてくれるということは。

 痛みで顔を歪めながらも受け入れようとするレシアがかわいくて仕方がない。大きな圧迫感で息を詰まらせいるレシアはそれでも、必死に背中に腕を回してしがみついてくる。

 「エメ……っ、エメ、ロット……!…え、め……っ」

 浮かれたように名前を呼ぶそんな必死そうな声でさえ、媚薬のように脳髄に響く。

 お前が俺と同じくらい、俺を求めてくれることが嬉しい。
 お前が腕の中にいるという幸せ。
 お前とともに、これからを生きられるという幸せ。
 幸せに、したい。
 普通に生きることができなかったお前を。


 俺が、幸せに。


 「……リーシャ、ッ……痛くねえのか。あんま、しがみつくな。優しく、できなく、なる」
「だい、じょうぶ……だよ。きみ、の――ッぁ」
「―――ッ」

 焼き切れる。


 「きみの、ものだって――思わせて。きみの、ものだって、痕を、つけて」


 お前のそんな甘く上ずった声でそんな言葉を聞いたら、――加減なんてできなくなる。

――――――――――――――――――end.

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~ Comment ~

誤字いっぱいですね~

確認のために読み返していたのですが
全然誤字がたくさんですね~
読みづらくて雰囲気ぶち壊しですいませんw

時間空き次第、修正します~!

7.23 高宮でした。
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