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 ←1.神の怒りを買った大地 →3.拾った少女と拾われた男の関係性
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「あなたとわたしのこいのはなし。」
Act2.とある少女と男の恋

2.いとおしきこの大地

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 「よし、アビ。―――さくっとクリーチャー倒してくるか」
「いるしな」
アビとともに立ち上がると、食い下がるようにリジーが言った。
「お前ら……はっ、……いや、あなたたちは、……力を、使えるのか?クリスタルの武器を使っているんだろう?」
クリスタルはいわば奇跡を具現化する力。持つことを許された者の願うそれになる。その具現すうかたちにそれぞれテンプレはあるのだが。
「まあな。――だが、それは少なからずお前たちもだろう?」
その言葉にはっとしたふたりを見て、笑う。
「気づかないとでも思ったか?若造が」
冗談めかしく笑ったあとに、目を細めた。
「クリスタルを扱える力があるということは資質があるのは確か。だが、それをうまく使うというのは別のこと。……精進しろ。クリーチャーに勝てぬようでは、この先死ぬぞ。今回はいい。気配を察知しておく。しばらくここで大人しくしていろ」

 息をするように、大剣を手元へと召喚する。
 違う大地ではこれをたぶん「マホウ」と呼ぶ。――遠い遠い昔、わたしは違う大地を見に行ったことがあるからわかる。

 「このふたりの半径10メートルを防護。シールドを張れば、クリーチャーは来ない。その間に、さくっと森を掃除しよう。アビ」
「―――っち」
まだ、少年少女をよく思っていないアビは舌打ちを打ちながら踵を返していく。
「ごめんね、アビは気にするな。しばらくいい子にしてるんだよ」
初対面だけれど、完全に子供あつかいしてひらひらと手を振る。
「あなたも同じ年くらいだろう!」
馬鹿にされたと受けとったらしいリジーが言い返して来るが、ふわりと笑って手を振った。


 ―――重ねる時が違うことだけは、確かだ。



 大剣を使って、龍のかたちをしたそれを薙ぎ払う。
 目的の場所は遠い。
 「このあたりか?」
「力を、―――感じる」
模造品を蹴散らして、先に進む。――龍の力が生み出したという湖があるとの噂を聞き、ここまでやってきたのだ。

 そう、わたしは――ここまで。

 そうして、湖にたどり着き――はっとする。振り返ったその影に、焦ってアビを庇うように立った。大剣を盾にするようにして、――とっさだから、力を使うことすらできず。
 アビのわたしの名前を叫ぶ声。
 熱風。爆音。――皮膚が裂かれて、妬かれる音。


 龍の、本物の力。


 爆風が消えて、辺りが静まった頃――湖の上に浮かぶ人影はこちらを向いていた。

 「………やはり、噂は本当だったのか……」

 その男は見覚えのある顔で。
 彼はただ悲しそうにこちらを睨んでいた。


 ああ、そうだ。
 だって、ここはわたしの愛した土地なのだ。
 わたしの父と、思い人が死ぬまで思った土地なのだ。
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